シュナウザー繁殖の楽しみ
今でこそCMにもちょくちょく出ているミニチュアシュナウザーですが、店長が最初に飼ったのは1989年。
まだシュナウザーが珍しい頃でした。
馬の調教師をしている叔父に勧められて飼うことにしたのですが、バイト先のペットショップに頼んで子犬を探し、それからお迎えできたのは半年以上も後でした。
シュナウザーをよく知らないまま飼い始めたのですが、そこから店長の繁殖歴が始まります。
一代目がシュナウザー・フウガ。その子のチコ、孫のシャオロン。
二代目、三代目と孫の代まで20頭ほど増やしましたが、現在は実家にいるチコ1頭と叔父のところの2頭だけです。
現在飼っている四代目のすももはこの血筋ではなく、ブリーディングしているショップから購入した子です。
チコは国内チャンピオン犬(CH)です。
自分の犬をチャンピオンにするのは、実はそれほど大変なことではありません。国内の場合ならショーに出て点数をためれば比較的容易にタイトルを取れます。
しかし一番可愛い時期(四ヶ月頃)に手元から離し、一年近くハンドラーにあずけて地方のショーをまわることになるのです。もちろんそれなりの予算も考えなければなりません。
FCIと呼ばれる大きなショーでのチャンピオンになることは大変難しいことです。
シャオロンの父犬はFCIでしたが、やはり他の犬と違って飛び抜けてバランスの取れた骨格の犬でした。
ところで自宅で繁殖させると、生まれた子供の代から自分で好きな犬舎名(犬の名字のようなもの)をつけることができます。
その犬舎名は血統書に登録されます。
繁殖は子供が増える楽しみもありますが、大変な事も多くあります。
犬は昔から安産の象徴とされていますがそれは日本犬の話。
洋犬は難産が多く、飼い主が手伝ってようやく出産するといった形になります。
小型犬はだいたい一度に3〜7頭の仔犬を産みますが、死産の場合も少なくありません。
またせっかく産まれても、母犬があまりめんどうをみないので人間が世話をしなければならないことも多々あります。
ペットショップに頼めば仔犬の引取先はなんとかなると思いますが、先のことも考えておかないと繁殖も苦労します。
すももは早くに手術してしまったので、繁殖はできません。
もったいないとよく言われますが、二回目の発情期前に子宮を取った方が乳腺炎や子宮蓄膿症といった病気のリスクが下がるため、店長が考えた末に選択ました。